歯周病治療
歯周病はかなり重度にならないと自覚症状が現れないため、気がつかないまま進行します。
気がついたときには歯槽骨が破壊されて手遅れになってしまいます。日々のお手入れと定期的なメインテナンスを続けながら、歯周病の治療・予防に対しての意識を高めることが大切です。
歯周病の症状と治療
歯周病の症状は、3つの段階に分類できます。
ごく初期の歯周病であれば歯垢や歯石を取り除くことで回復しますが、重度歯周病まで進行してしまうと外科的な治療が必要です。
歯周病の症状
●初期歯周病
歯と歯ぐきの間の歯周ポケットに、歯垢や歯石などが付着し始めている状態です。
ごく初期であれば自覚症状はほとんどありません。
歯垢や歯石を取り除いて、ブラッシングなどの日々のケアを続ければ改善することができます。
●中等度歯周病
歯周ポケットの深さが4~6㎜になり、歯の根に近い部分まで歯垢や歯石が付着し始めている状態です。
歯ぐきの腫れや出血などの症状が出てきます。定期的に歯科衛生士による歯のクリーニングを受けましょう。
●重度歯周病
ここまで重度になると歯ぐきが歯から剥がれ、歯を支える骨が溶けてしまい、舌で触るだけで歯がぐらつきます。
歯周ポケットの掃除だけでは治療することができないので、歯ぐきや骨の再生手術が必要になります。
当院の歯周病治療
基本的な治療
●ブラッシング指導
日々自宅で行うブラッシングは歯周病治療には欠かせません。
ですが、磨き方の癖や歯ブラシが合っていなかったりして、しっかり磨けていないという場合もあります。
当院では、専任の歯科衛生士が患者さんのブラッシングのやり方をチェックしたうえで、なにが原因でうまく磨けていないのかをわかりやすく説明し、ご自宅で効果的にブラッシングができるように指導を行っています。
●スケーリング
歯の表面についた歯垢や歯石を除去して表面を滑らかにする施術方法です。
歯石を取ることで歯垢が付きにくい状態にして歯周病を改善します。
歯石は一度キレイにしてもしばらくすると再形成されてしまうので、定期的に歯科医院で除去しましょう。
●ルートプレーニング
歯周病が進行して歯周ポケットが深くなってしまい、スケーリングだけでは歯石を除去しきれなくなってしまった場合は、ルートプレーニングという治療を行います。
ルートプレーニングは、歯周ポケットの深くに入り込んでしまった歯石や、感染してしまった歯質を除去する施術方法です。
スケーリングとルートプレーニングを組み合わせた治療をSRPと言います。
●PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)
歯科衛生士が専門の機械を使用して行う本格的な施術方法です。
普段のブラッシングでは落とせない、歯と歯の間や、歯ぐきと歯の間にこびりついた汚れをプロの技術で除去していきます。
歯周外科
●歯周ポケット掻爬(そうは)術
歯周ポケットの深さが3~5mm程度の比較的軽症の場合に行う手術です。
歯ぐきを切開して歯周ポケットの中の歯石や歯垢を除去します。
●フラップ法
歯槽骨から歯肉を剥がして歯根や骨をむき出しにし、歯石や感染した歯質を完全に取り除く手術です。
骨が溶けてしまったところをキレイに掃除してから縫合します。